6.海外インターンの準備【その4:アメリカのビザ】

こんばんは!

 インターンが始まって三週間がすぎ、毎日があっという間に過ぎていきます。事務所ではオフィスでの設計業務はもちろん、クライアントミーティング、実測調査、別プロジェクトの施工現場視察、構造設計士とのやりとりなど幅広く参加させてもらえて、とてもいい経験をさせてもらっているなと思います。英語の方はというと、事務所内はまだいいのですがクライアントミーティングは難易度鬼です。。早すぎるしスラングも多用するしで、その場では質問とメモで手一杯。。そんないかにも「研修生」な自分でも、クライアントの方が会議の後寄ってきてくれて「とても楽しみにしているよ」と硬い握手を交わしてくれました。曲がりなりにも人生で初めて社会人として生きているからには適当に設計できないなということを痛感した次第です。頑張ります。(もう24歳なんですけど)

 さて、今回は無事オファーレターを獲得した後の話を少しだけ。オファーレターを獲得したらもういけることは確実なのですが、予想外にビザの手続きがめんどくさかったり、ネットの情報と違う箇所があって困惑したりした部分があったので、アメリカについてだけですが、自分の経験をサクッと書いちゃおうと思います。

 アメリカで帰国前提のインターンの場合、J-1ビザのintarnでくることになるかと思います。大使館のホームページにも詳しく書いてありますが、上限は18ヶ月+前後1ヶ月のgrace period(準備や予備期間)アメリカに滞在することができるビザです。

 


・期間について

 ネットには1ヶ月半から3ヶ月以上と大分幅広く書かれているみたいなのですが、僕の場合は3月16日にオファーレターをいただいて翌日から動き出して、最終的に手元にビザが取れたのが5月19日だったと思います。事前にtoeflを受けていれば、さらに1,2週間は早くなっただろうということを考えると、最短で1ヶ月半というのはありうる話だと。しかし、後で説明しますが関わってくる団体によっては3ヶ月以上かかった人も聞いたことがあるので、注意が必要です。

・流れについて

 ①Designeted Sponcer

 まず僕たちがしなければいけないのは、大使館の指定するDesigneted Sponcerを見つけることです。普通は事務所の人たちが案内してくれます。この団体は、大使館でのビザ面接や入国時に必要な書類を発行する権利をアメリカの国務庁から認定された団体のことで、形としてはこの認定団体のインターンプログラムの一環として、受け入れ先でインターンができる形式をとるらしく、窓口をまとめて国が効率よく管理するためのものと思われますが、当事者からしたら第三期間との事務手続きが増えて若干面倒です。

 ちなみに僕はCultural Vistasという団体に応募しました。アメリカでもメジャーな団体らしいです。ちなみに事務所によっては別の団体に慣れているからかわかりませんが別の団体を進めてくるところもあるらしいです。Cultural Vistasは書類の縛りは面倒くさかったですが、期間だけはとてもしっかりと守ってくれたのでオススメです。航空券の手配、家を決める期間などを考えると、早く取れるに越したことはないですので。

 ②Designated Sponsor へアプライ

 スポンサー団体について、受け入れ先の事務所との確認が取れたらまず、必要書類をその企業に送ります。そこで必要なものは

 ・予算計画書(フォーマットあり)

予算計画書とあるのは、ちゃんとアメリカ国内で自立した生活を送る見込みがあるということを示さなければならないので(アメリカとしては、国民でもないのに金がなくなって死にかけられても困るという見方)サラリーや奨学金の収入と、月の支出の大まかな見込みをフォーマットに入力します。

 ・エッセイ

エッセイはなぜアメリカなのか、自分がアメリカで学ぶことでどういったメリットを自国に還元できるか、受け入れ先で何を学ぶつもりなのかをすごく簡単に書いてまとめればいいです。これもフォーマットがあります

 ・個人情報各種

パスポートの写しを添付した記憶がありますが、住民票とかはいらなかった気がします。記憶が曖昧で申し訳ない。

 ・在学証明書

学校の自動発行のものを送付したら一回弾かれました。full-time studentとして在学していることを証明する必要があるのですが、自動発行されるものにはその記載がないため、特別に作ってもらう必要があります。この時建築学科事務室に相談したら、一度断られて工学研究科事務室に問い合わせたらそういうのは学科から発行されますと。もう建築学科事務室に相談したら一週間後いただけました。本当なんだったんだ。。。

 ・成績証明書

地味に一番弾かれました。3往復はしたかな。
自分の出すタイミングが3月と日本でいう学年終わりだったというタイミングが悪かったようです。自分の現在の所属を示す成績証明書に記載されている成績の日程は修士一年冬学期。すなわち前年度ということで、インターンに行っている修士二年の年度のものが必要と言われ、今年度の途中に行くのに成績なんか出せないので、自分の所属、大学のプログラム(コンドル奨学金の研修)として正規に学び、帰国後は自分の大学を卒業する予定ですよという証明書を結局作成し、Letterhead付きの用紙に教授のサインをいただいたものをスキャンして送るというかなり面倒な手数をふむ羽目に。しかもDesigneted Sponsorの返信はなぜか2 business day laterという決まりがあるらしく、予想外に時間がかかりました。学期の変わり目のタイミングでsubmitする場合は注意が必要です。しかもぼくの場合3月から大阪の実家にいたので大学の事務室とのやりとりにも苦労しました。トホホ、、

 ・オファーレター

インターンのオファーをいただく時に添付されている書類のことです。血と汗と涙の結晶。。

 ・英語力の証明書(必ずしもToeflに限らず)なければ面接

僕は恥ずかしながらtoeflを受けたことがなかったので、面接をすることに。他の全ての書類の提出が完了してから面接日程の交渉に入ります。結構書類提出に予想以上に時間がかかって焦っていたので、面接日時が10日後と言われた時は焦りが頂点になっていました。
で、面接の内容はシンプルで、自分の経歴と、日本に帰った後の予定や、事務所で何を期待するのか、なぜアメリカでインターンしたいかぐらいを聞かれたぐらいだったと思います。それまでなんども書類を弾かれてイライラしていたのですが、お相手の方がとても美人なお姉さんだったので、イライラはなくなりました。笑

・ビザ取得費用(SEIVIS料金)

申し込み費用として2200ドルぐらいだった気がします(確か)この時まだ奨学金はやりとりの最中で振り込まれていなかったのでひいひい言ってました。

③大使館サイトでアプライ

とにもかくにも無事Designed Sponsorの申し込みが完了し、SEIVIS料金の振込が確認されると、DS2019という書類と、SEIVISのレシートが送られてきます。この二つが喉から手が出るほど欲しかった!というのもそこに記載されている番号がないと、大使館での面接にアプライできないからです。

ちなみに、Cultural Vistasでは全ての書類が提出して20 business days以降に必要書類が送られてくるとサイトに書いてあります。3月中旬に書類を出し始め、上記のような理由でいろいろと時間がかかって全書類を提出し終わったのは5月上旬でした。僕の予定では6月頭に出国だったので、この後大使館面接のことを考えると不安で仕方なかったのですが、一週間もしないうちに書類が届きました。僕がやりとりの随所で急いでいるアピールをしていたので、美人の担当者が気を利かせてくれたのだと思います。おかげで5月中旬に無事ビザをゲットできました!結果オーライ。

・DS-160フォーム

やたら詳しく個人情報を入力するサイトが大使館のページからいけます。このやり方に関してはググれば詳し〜い動画がすぐに見つかるし大使館のサイトにも貼ってあるので特に説明する必要はないかと。上に書いたDesigned Sponsorとのやりとりが終わってから進むことができます。さながらニビシティのタケシを倒した後のお月見山みたいな感じ?

・面接予約

僕は東京での生活費が払えない理由で大阪の実家にいたので、領事館で面接してきました。東京だと大使館になるのですが、とても混んでいるらしく、下手したら1ヶ月面接の予約ができないなんてこともあるらしいです。先輩は一人わざわざ大阪の領事館に面接に行ってました。領事館は5月はあまり混んでなく、普通に4日後とかに面接予約できました。この時に面接手数料で一万円振り込んだ記憶があります。

④領事館での面接

これについても詳細な体験談や動画があるので説明は不要でしょう。係りの人の感じがすごい悪かったのが印象的です。面接官の方はとても気さくでいい人でした。この時にDS-169の入力証明書、パスポート、DS2019、SEVIS領収書、面接費用振込の領収書を面接と一緒に全て提出します。
そして、ネットには銀行の残高証明書がオプショナルで必要との文字が。。。しかも百万はあったほうがいいと。
しかしこの時僕の貯金残高はその3分の1もなく。。。そういう時は親との血縁を証明する証書と親の貯金残高の証明書が必要らしいのですが、残念ながら我が家にそんな額はないらしく。。こればかりはどうしようもなかったので、給与の契約が書かれたオファーレターを入れておきました。面接で問われることはなく、現場で合格を言われ一週間後くらいに郵送するよと言われたので問題なく通ったと思うのですが、これで通らなかったら奨学金の振込がされてからさらに英字で残高証明を発行するのに必要な一週間ほどのタイムロスを経て、航空券に間に合わなかったことを考えると、リスキーでした。。

そんなこんな、ビザはビザでとても煩雑で、面倒くさく、そして何よりも社会の不合理な事務作業の勉強になるということを学んだのでした。

今週は事務所の風景を。夏期間は伝統として、毎週水曜日の午後にアイスクリームトーナメントが開かれています。みんな忙しい中、超本格的笑。


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NYの建築事務所でインターンしている建築大学院生のブログです。

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