2.海外留学と海外インターン

 どうも、MOCCHIです。NYはとても暑く、そして天気もしょっちゅう変わりますね。今日は一時滞在先から新居へ引っ越しました。紆余曲折あって、アフリカ出身のフランス国籍でNYでエンジニアのインターンに来ている黒人、南米出身へそピアス女子、その鼻ピアス白人彼氏、と僕、の4人での愉快なシェアハウス生活が始まりました。またこれについてもおいおい書いていこうかなと思います。笑


 さて今回は海外インターンと海外留学の違いについて書こうと思います。海外に行こう!と漠然と思った時に頭に浮かぶ大まかな選択肢だと思うので。

 前提としては、海外経験の少ない(帰国子女などではない)大学院生を想定することにします。僕の個人的見解を言わせて貰えば、以下の理由から最低でも2年は建築を日本でしっかり学んだ後に海外に出るのがいいと思っています。

・基本的な設計スキル/プレゼンテーションスキルの習得は母国語で集中的に短期間で学んだ方が効率がいい。

・基本知識を応用させる手法の方が海外での学習効率が高い(語学の壁をビジュアルで超えられる。積極的に主張できるなど)

 


 さて、簡単に海外留学と海外インターンのメリデメをまとめて見ました。ここでいう留学とは、交換留学のことを指します。大学院入試を受けて入学するパターンは、比較するには性質が違いするのでその専門の人に聞いて見るのがいいと思います。もちろん僕は留学経験がないので全て人から聞いた経験値にすぎず、信頼度はそこまで高くないですが。


【交換留学】

・メリット

・マニュアルに従えば確実に行くことができる。
・単位交換ができ、学費も国内の大学に払っていれば学費不要。
・比較的自由な時間が取れる(もちろん学校のカリキュラムによると思いますが)
・現地の同世代の学生と交流できる。将来の仕事仲間になることもあるらしい。
・スタジオ以外にも現地の教育に触れることができ、インプットできる知識量が多い。

・デメリット

・国などの要素が大学機関に依存。(選択肢が限られている)
・バイトできないなどの制約から生活費捻出に苦労する。
・モチベーション維持に失敗すると下手すると遊ぶだけになる。
・日本の就活/修論カリキュラムにあっておらず海外挟んで二年で卒業しきるのは至難の技。(半年or一年の学費・生活費コスト発生)


【海外インターン】

・メリット

・国や事務所、期間などの自由度が無制限。(一部除く)
・休学申請すれば追加コストは生活費だけ。(準備資金は別)
・学校の課題と違いクライアントがいるので作業に緊張感を持って取り組める。 
・サラリーをもらえる(国や制度による)
・ほぼグループワークなので他言語コミュニケーション能力が強制的に底上げされる。

・デメリット

・必ず行けるとは限らない(僕も本当にいけないかと思いました)
・基本的にインプットと言うよりはアウトプットの練習。
・準備が非常に大変である(ポーフォリ作成、面接その他事務手続き諸々)
・自由時間は交換留学ほど多くないと思われる。
・完全に事務所の都合に依存するので数ヶ月単位で準備期間のスケジュールが変わる。



僕の場合、

①評価指標の中で資金面のハードルが一番重要だった。

②海外での実務経験を半年以上積みたかった。(最低半年いるとプロジェクトにどっぷりつかることができると言われています)

③コミュニケーションコストを最小限に止めたかった。非英語圏だと、事務所内は英語でも他業種との取引や仕事時間以外での交流など事務所外で現地語で話す機会がある分、物理的にコミュニケーションコストが上がると考えた。

④建築家の職能の拡張(他業種コラボ含め)に興味があった。

以上の理由で、ある程度の予算計画(と言っても奨学金ですが)の目処を立ててから海外インターンにアプライすることを夏前に決めました。準備を始める前に資金や時間に対してどのような感覚を持っておくべきかはとても大事なことだと思うので、次回のTopicにさせていただきます。


今日の写真はNew York by Gehryの愛称で知られる8 Spruce Street。20世紀のバブルが生んだスターアーキテクト、フランク・ゲーリーの手がけた西半球で二番目に高い高層マンションですが、ファサードのシワのパターンは当時のインターン生がデザインしたと言われています。いくらプログラムで最適化されているとはいえ施工会社の苦労が目に浮かびます。

それではまた!

MOCCHI



Tech-Tech-MOCCHI

NYの建築事務所でインターンしている建築大学院生のブログです。

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